「鉄フライパンを使ってみたいけど使いこなせるか心配」、「管理が大変そう……」と思いますよね。私もそうでした。そして失敗もしましたが今はとても仲良くやっています。
鉄フライパンを焦がさずに錆びさせずに使うポイントは熱と油です。使う時も使い終わった後も、しっかり熱し、しっかり油を塗ります。
一度油がなじめば焦げることも無くなるので気を遣いません。
片付けも5分ほどで済み朝から使うのも苦ではなくなります。鉄フライパンは付き合い方が分かればテフロンよりも長く使えて鉄分も摂れるなどメリットは多いです。ぜひ使ってみましょう!
鉄フライパンで調理する時のポイント
初めて鉄フライパンを使う時の空焼きと油ならしは終わっていますか?まだの方は必ず行いましょう。こればっかりはやらないと私のように失敗ループにはまってしまいます……。
鉄フライパンで調理する時のポイントは2つです。
- 調理始めの油返し
- よく熱する
まずは油返しを行っていきましょう。
調理始めの油返しと食材を入れるまで
しばらくは焦げ付かないように「油返し」を行います。やることはほぼ油ならしと同じなのですが、油ならしほどたっぷりの油は必要ありません。
また、毎回行うようにという人もいますが、私は今ではやっていません。それでもまったく焦げたりもしないのでしばらく調理を続けて「もうすっかり油がなじんだな」と思ったらスキップしても大丈夫です。
ただし、少し焦げ付きやすいと感じたり、しっかりフライパンを洗ったあとなどは必ず行った方がいいです。
- 1水分を完全にとばす
弱火から中火にしてフライパンを熱し、2〜3分ほど加熱して水分を完全にとばします。
- 2油を多めに入れて火にかける
油を大さじ3ほど入れて弱火で3、4分ほど加熱します。
油はフライパン全体に回します。
- 3油を出す
余分な油をオイルポットなどに出します。この後調理をするなら使う油を残しておいても大丈夫です。
- STEP4フライパンをよく熱して!食材を入れる
弱火〜中火で予熱はしっかり行いましょう!目安は手を広げてかざしたときに手のひら全体にすぐにモワッと熱を感じる、または湯気が上がり始めた頃です。それ以上は熱しすぎて焦げます。
- STEP5調理後は水にさらさない
調理後は食材を取り出したら、できるだけすぐに洗います。先に食事したい場合はフライパンに水を入れたりせず、油が表面に残ったまま置いておき食後すぐに洗います。
- 調理前はとにかくフライパンと油をしっかり温める
- お肉や卵などのタンパク質は食材を入れてすぐは動かさない
- 食材の温度がフライパンの温度に追いつくと自然と馴染んでくっつきません
卵料理が焦げ付かなくなったら安心
鉄フライパンの洗い方と錆びさせないポイント
次は調理後の片付けです。
鉄フライパンが錆びないように、そして次回も焦げ付かないようにする時のポイントです。
- 洗ったらよく乾かす
- 油を塗ってよく熱する
- 道具を常備しておく
手入れのために準備しておくと良いもの
まずは作業がスムーズに行えるように道具を近くに常備しておきましょう。
- たわし、または竹ささら
- 鉄フライパン用ウエス
- 油引き
たわし または 竹ささら
プラスチックフリーに天然素材を使いましょう。たわしであれば亀の子たわしで十分です。洗いやすい大きさのものを選びましょう。
私はたわしを直で触ると手が油だらけになってしまうかしらと竹ささらにしました。
竹ささらは竹を細く裂いて束にしたものです。亀の子たわしと同じく天然素材なのでフライパンも傷めません。結構ガシガシやっても型が崩れることもなく丈夫です。
1つ失敗したのが、この商品は引っ掛け紐がついたものもあったのでそちらにすれば良かったです……洗ったあと水分がポタポタ落ちるので引っ掛けられた方が乾かしやすいと思います。
鉄フライパン用ウエス
鉄フライパンの水分拭き取り用に1枚用意しておくといいです。鉄フライパンは洗っても表面の油は残すため食器用ふきんで拭くとベタベタになってしまいます。
私は古いコットンふきんをおろしてウエスに使っていますが、時々シャボン玉石けんなどで洗えば油もすっきり落ちてまた水分を吸い取るようになります。
油引き
家にあるもので構いません。私はガラス瓶などでプラスチックフリーに自作しました。
鉄フライパンを洗う手順
では汚れたフライパンで恐縮ですが洗っていきます。この日は豚肉の味噌炒めでした。タレがこびりついていますがこれも全く案ずるなかれです。
- STEP1大きな汚れや油は取っておく
取れる野菜くずや油は新聞紙などでとっておきます。
- STEP2水を沸騰させる
フライパンの底面が隠れるくらいの水を入れて沸騰させます。1分もかからずふつふつ言い出します。
- STEP3湯とよごれを出す(軽い汚れの場合はスキップ可)
汚れが浮いてきたらお湯と一緒に出します。大体沸騰で剥がれ落ちます。
- STEP4こする
たわしや竹ささらで残っている表面の汚れをこすり洗いします。油は残ってもいいので目立つ汚れをこすりとるイメージです。洗剤は使いません。
ひどいこびりつきがあれば軽くスプーンなどでこさいでもいいです。(※フライパンは擦らないようにしてください)
- STEP5すすいでウエスでふく
汚れを水ですすいだらフライパンに残っている水分をウエスで拭き取ります。裏も忘れず拭いてください。
- STEP6乾燥させ、油をひいてよく熱する
火をつけ、わずかに残っている拭き取りきれなかった水分をとばします。
すぐに乾くので表面が乾いたのを確認したら油引きで油を全体に伸ばします。湯気がゆらゆらと出てきたら1分ほどしっかり熱して完了です。
おつかれさまでした!
- 洗う時は洗剤は基本的に使わない
- せっかく馴染もうとしてる油も取り切ってしまいます。もしやむなく使った場合は再度油ならしを行いましょう。
- 油を塗ってよく熱する
- 油が馴染み次に使うときに焦げにくくなります。錆止めにも。
手順にすると長く見えますが、慣れれば5分ほどで終わります。
今では何をそんなに難しく考えていたんだろう?と思うほどに自分自身も鉄フライパンに馴染んで無意識にちゃっちゃと終えられます。
最初の1ヶ月失敗し続けた理由
上の説明ではさも鉄フライパンとは最初からうまくいっていたかのように見えますが、実は最初の1ヶ月くらいは憎たらしいほど焦げ付いていました。
しまいには数週間使わなくなってしまうほどひどいことになり、野菜炒めもステンレスの深鍋でやる始末に。
私は当初スーパーで売っていた「中華鍋や鉄フライパン用」と書かれた金タワシを購入し使っていたのですが、金タワシを使うと鉄フライパンの油はきれいにとれてしまいます。
しかも金タワシでは擦りムラのようなものができるので、汚れだと思ってこれまた一生懸命こすっていました。
これではいつまで経っても油がフライパンに定着しませんからずっと焦げ続けていたわけです。こっちは手順を守って一生懸命やっているのになんで?とストレスが溜まっていました。
竹ささらにして、竹ささらで取れるだけの汚れを取りさえすればいいとわかったら自分も楽になって焦げなくなりました。
色々注意点も書きましたが、肩の力を抜いてきれいにすることや手順よりも、よく熱することだけをまずは気をつけてやってみてください!